「野菜を全然食べてくれない」「お肉ばっかり食べてる」など、極端に偏った食生活のことを指す子どもの偏食。親としては成長や健康面への影響が心配になりますよね。偏食にはさまざまな原因がありますが、少しの工夫で改善する場合もあります。この記事では、偏食の原因と影響、家庭でできる偏食との付き合い方を紹介します。

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子どもの偏食とは？

偏食とは、一般的に好き嫌いがはっきりしていてその程度がひどいことを言います。「特定のものを嫌がる」場合や反対に「特定のものしか食べない」状態がそれにあたります。好き嫌いは誰にでもあるものですが、偏食は極端に栄養が偏っている状態のため、子供の成長に大きな影響を与える可能性があります。

偏食の原因

偏食にはさまざまな原因が考えられます。中でも特に多いのが過去のトラウマがきっかけになっているパターンです。具体的にいうと骨が喉に刺さったことがある、上手く食べられずに出してしまった、食べたときに気持ち悪くなったなどです。

次に考えられるのは、食器や道具が上手く使えないから食事の時間が苦痛になっている場合です。練習のために極力お箸にしているという家庭も多くいると思いますが、細かいものやツルツルの麺類など食べにくそうな食事には道具を変えてみてはいかがでしょうか。

また、パサパサしていたり硬くて噛み切れないものや皮がついていて食べづらいものなど、子どもが自分で食べられないものも避けるようになります。これらは調理方法や提供の仕方を工夫することで、食べるようになるでしょう。

偏食による影響

子どもが偏食のまま成長していくと、どのような影響があるのでしょうか。大きく2つのパターンに分けて説明していきます。

少食の場合

食が細い場合には、成長に必要なビタミンやミネラルなどが足りず発育に悪影響を及ぼす可能性が出てきます。低身長・低体重になる恐れや筋肉が十分に発達せず風邪を引きやすくなったり慢性的な便秘といった体の不調へとつながることがあります。

特定の食材ばかり食べる場合

「魚や肉は食べずにご飯しか食べない」「甘いものばかり食べる」といった栄養の偏りのある食生活をしていると身体面や精神面にさまざまな悪影響を及ぼします。特に高カロリーなものやお菓子ばかり食べてしまうと、小児肥満や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因にもなりかねません。また、集中力の低下や怒りやすくなるなど精神面での影響が出てくる可能性があります。

家庭でできる偏食への3つの工夫

栄養バランスが偏ると子どもの健康にも関わってきます。そのため、偏食をなるべくなくしたいと思っている家庭は多いですよね。では、どのような対策ができるでしょうか。家庭でできる偏食への3つの工夫を紹介します。

調理方法を工夫する

本来であれば食材を認識して食べるということが偏食をなくす一番の方法ですが、健康面を考えるとそうはいってはいられません。そこで、調理方法を工夫するのもひとつの手です。

• 細かく刻んでハンバーグやお好み焼き、餃子などに混ぜ込む
• 野菜を甘いスイーツにする

以上のように、まずは苦手な食材だとは認識せずに食べてもらいましょう。

環境を工夫する

苦手な食材と積極的に関わる環境を作りましょう。一番のおすすめは自分たちで野菜を育てることです。ただし、家庭菜園は手間も時間もかかります。もし、ハードルが高い場合には食に関わる楽しい時間を作ってあげる工夫をしてあげましょう。

例えば、以下のような工夫が考えられます。

• スーパーで食材を一緒に選ぶ
• 親子で一緒に調理する
• 友達と楽しく食べる時間を作る

特に同年代の子と一緒に食べるのは効果が大きく、友達がおいしく食べていると自然と食べられるようになったという声もありますよ。

食べる量を工夫する

苦手克服は、スモールステップでおこなうと成功しやすいと言われています。スモールステップとは、目標を細かく分け簡単な内容からスタートし小さな達成を積み重ねて最終的なゴールへと導くことを言います。苦手な食材はひとかけらからスタートして徐々に大きくしていくことで、子ども本人もゲーム感覚で”レベルアップ”できるため、達成感も得られやすくなります。

焦りすぎず食を楽しみながら付き合っていこう

子どもに好き嫌いがあると健康面を心配してつい焦ってしまいます。ただ、子どもが野菜の苦みや酸味を受け入れるのには時間がかかります。将来的に食べられるようになるための練習と思って、長い目でみてあげましょう。リラックスしておいしく楽しい食事の時間を作ることで、子どもも「食べてみようかな」という気持ちにもなってきやすいでしょう。

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